SecuXが2025年から2026年に発表したウォレットアプリの機能拡充、PUF技術、Agentic AI向けセキュリティの動きを紹介します。
SecuXの守備範囲が広がっています
SecuXは、暗号資産をオフラインで守るハードウェアウォレットで知られるセキュリティブランドです。最近はウォレット製品の利便性向上に加え、PUF(Physical Unclonable Function:物理的複製困難関数)を活用したデバイス認証や、AIエージェントの操作を検証する仕組みへと取り組みを広げています。
SecuX Wallet App 3.0への移行
2025年にはSecuX Wallet App 3.0が展開され、画面設計の刷新、対応ブロックチェーンとトークンの拡大、対応デバイス間のアカウント移行などが案内されました。旧SecuX Mobile Appから新アプリへの移行も進められ、SecuXの各ハードウェアウォレットを一つのアプリ環境で扱いやすくする方向が明確になっています。
また、2025年7月の更新ではSolana Token 2022への対応が発表されました。さらに、XDC Networkとの統合、アプリ内での暗号資産購入やスワップ機能の追加など、秘密鍵をハードウェア側で管理しながら利用できるサービスの範囲も拡大しています。
PUF技術を使った新しいセキュリティ製品
2026年にSecuXは、PUF技術を利用した署名用ドングルやソフトウェアライセンス保護用Pro-Keyを発表しました。PUFは半導体ごとに生じる固有の物理特性を利用する技術で、複製しにくいハードウェア固有の信頼基盤を構築することを目的としています。
暗号資産の秘密鍵保護で培った技術を、文書署名、ソフトウェアライセンス、機器認証といった領域へ応用しようとしている点が最近の大きな変化です。
Agentic AI向けのSecuAI 360
SecuXは2026年、AIエージェントとスマートデバイスを対象にしたセキュリティ構想「SecuAI 360」を発表しました。公式発表では、デバイスの信頼性、重要操作の管理、信頼できるシステム間連携、検証可能な監査という領域に焦点を当てています。
AIが情報を提示するだけでなく、自律的に判断して外部システムを操作するようになると、「どのAIや機器が実行したのか」「重要な操作を人間が承認したのか」「後から検証できるのか」が重要になります。SecuXはPUF、分散型ID、HSM、ブロックチェーンなどを組み合わせ、こうした課題への対応を進めています。
2026年6月にはPointuresとのSecurity Agent Demoも発表されました。このデモは、リアルタイム監視や能動的な防御に、PUFidoによるハードウェア認証とHuman-in-the-Loopの承認を組み合わせるものです。AIの自動化を進めながら、重要な判断には人間の承認を残す考え方が示されています。
ハードウェアウォレット利用者が注目したい点
- 利用中の端末がSecuX Wallet Appの最新版に対応しているか
- 必要なブロックチェーンやトークンが正式にサポートされているか
- 購入、スワップ、DApp接続の際も端末画面で送付先と数量を確認しているか
- 復元用シードをオンラインストレージや写真で保存していないか
- 新機能を使う前に公式サイトの対応状況と注意事項を確認したか
まとめ
SecuXの最近の動向は、ウォレットアプリの機能拡充と、ハードウェアを起点にした信頼技術の応用という二つの流れで捉えられます。ハードウェアウォレットを選ぶ際は、新機能の多さだけでなく、利用するネットワークへの対応、アップデート方針、バックアップ方法まで含めて確認することが大切です。
本記事は2026年8月19日時点で確認できるSecuX公式発表をもとに作成しています。製品やアプリの最新仕様はSecuX公式サイトでご確認ください。
参照:SecuX News & Blog https://secuxtech.com/blogs/blog
参照:SecuAI 360 https://secuxtech.com/blogs/blog/secux-launches-secuai-360-hardware-security-for-the-age-of-agentic-ai