保管設計図
コールドウォレットをどう選び、どう組み、どう回し、どう終わらせるか。導入のご相談で私たちが実際に使っている考え方を、4枚の図にしました。
製品の順位付けではありません。同じ機器でも、組み方と運用でセキュリティ耐性は大きく変わります。その差を扱うための図です。
導入
- 選定 用途と資産額で決める
- 購入 正規流通品を選ぶ
- 初期設定 鍵を自分で生成する
運用 ここを繰り返す
- 運用 署名の前に必ず確認する
- バックアップ 復元できるか試しておく
- 更新 公式情報で確かめてから
退役
- 入替 次の機器を先に用意
- 移行 資産を移し切る
- 初期化 本体を消去する
- 廃棄 記録のほうは残す
一般に語られる範囲 設計しないと差が出る範囲
-
DeFi接続用 毎週さわる5%
承認を出す口。汚染をここで止める
-
日常用 週〜月に数回10%
少額の送受金とテスト送金
-
サブ 数ヶ月に一度25%
年内に動かす見込みのある分
-
長期保管 年に数回60%
残高の大半。動かさない
-
緊急退避 平時は触らない空
空のまま用意する。無い先には移せない
バーの長さは置く額の目安です。下へ行くほど触らなくなり、置く額は増えます。毎週開ける層に残高を置かないことが、この分け方の要点です。
-
単機 資産 小 ほぼ動かさない 個人
端末1台 + 金属バックアップ1枚
次へ移る目安:残高が増えたとき、DeFiで承認を出し始めたとき
-
二層 資産 中 月に数回動かす 個人
長期保管用1台 + 日常用1台
次へ移る目安:DeFiを日常的に使うとき、引き継ぎを考える必要が出たとき
-
三層 資産 問わず DeFiを常用 個人
長期保管用 + 日常用 + 承認専用の1台
次へ移る目安:署名する人が2人以上になったとき
-
法人・少人数 資産 中 月に数回 担当2〜3名
2-of-3のマルチシグ、または端末2台+承認記録の運用
次へ移る目安:署名が週次になったとき、監査で証跡を求められたとき
-
法人・本格 資産 大 署名が頻繁 法人
MPC、またはマルチシグ+内部統制の設計
移る前に:導入費・月額・管理の手間を先に見積もること。判断はそこで決まります
軸は3つだけにしています。資産額、動かす頻度、扱う人数。実務ではこの3つでほぼ決まります。これは順位ではありません。大きな構成を雑に回すより、小さな構成をきちんと回すほうが安全です。
MPCは仕組みとしては合理的で、毎日署名するような規模では費用に見合います。ただし高度だから常に正解ではありません。規模が小さいうちは、ハードウェアを適切に組み合わせたほうが現実に回せます。技術より先に、月額と管理の手間を見積もってください。
ご自身がどれに当たるか分からないときは、資産の規模・動かす頻度・署名する人数をお知らせください。機器・バックアップ・運用ルールまで含めた構成をご提案します。
自分の場合を相談する
